成りたろう 本 映画 切手 を語る: ■ ザ・まんが、マンガ、漫画 in Japan インターネット集客 株式会社レゾンデートル

2012年10月21日日曜日

■ ザ・まんが、マンガ、漫画 in Japan インターネット集客 株式会社レゾンデートル

 子供のころから本が好きだった。

 ところが、私の育った環境は、何というか、大阪府堺市の団地でして。北の千里ニュータウン(万博の会場です)、南の泉北ニュータウン、その南のド真ん中。

 ニューとは云うものの、高度成長期の只中、元気、真面目な中流家庭が多く、あまり子供の教育には熱心ではない、ほのぼのとした環境。ハッキリ云うと、団地ドヤ街の様相であった。あしたのジョーのもうちょっと仕事についている人たちの住む、同じタイプの家(団地)が建ち並ぶ街で育った。

 よって、当時、ユニフォームを着て少年野球をやったり、サーカーチーム(YMCAが主催)に入っていること自体、敬遠される。勉強で予習のような、”卑怯”なことは表ざたにできない。読書のような、”高尚”なものは、肩身が狭い・・・ような、気がしているのは、私だけが感じていたことか。

 いずれ、そのような雰囲気・環境の中で、おおっぴらに読書はできなかったが、「マンガ」は流行していた。あれは、読書ではなく、ザ・MANGAなのだ。

 何だか、ひとつ低級、大衆、子供向け、のような描き方をしてしまっている。が、当時から、私は、全くそうは思っていなかった。

 同じ価値観の人に早い時期に出会えたことは幸せだった。

 中学校に入り、勉強をしたい、と親にお願いした。初めてだった。どういう心境だったのか正直定かではない。本能的にその必要性を感じていた・・・のか。しかし、大手はいやだったので、知己の私塾のようなところに入った。

 Tさん(先生ではなく、”さん”)は、勉強の方法も独特で、カリキュラムはなく、個々のレベルにしたがって自由に指導していた。どちらかと云うか、進学のためではなく、救済のような塾だった。居心地がよかった。

 このTさん、漫画フリークで、我々にも漫画の文化的な価値をよく語っていた。

 嵩じて、また、変り者塾生たちのやる気を興させるために中間・期末テストのご褒美につかっていた。

 学校はまちまちだが、一律で。5科目の合計450点(平均90点)で、5冊。400点で4冊。300点で3冊。200点で2冊。1点以上で1冊。自腹でプレゼントしてくれた。しかも、Tさんがお勧めを買ってもいいし、こちらが選んでもいい。

 これで、「あしたのジョー」や「がんばれ元気」を買ったのです。

 Tさんに勧められて読み始めた本は多い。

 今考えると、示唆に富んだ名著が多い。考えながら読んでいたのだと思う。

 漫画だけではなく、書斎と称したマンションの部屋は書物で埋もれていた。が、やはり漫画が多かった。

 光る風、赤いペガサス、漂流教室、男組、愛と誠、男一匹ガキ大将・・・。

 個々の内容を語ることは、別機会にゆずる。

 日本の、ザ・MANGA は、昨今、サブカルチャー、オタク的な価値観と混同されているとしたら、残念だ。少なくとも、40年前には、既に確固たる「文化」として巷に息づいていたのだ。

 マンガの価値は、まだまだ多い。また語ってゆきたい。

 

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