成りたろう 本 映画 切手 を語る: 2019

2019年11月24日日曜日

【本の世界】 幸せの見つけ方、感じ方 小説の王道  宮本輝 「水のかたち」


「水のかたち」 宮本輝 集英社文庫を読んだ。



中学生の頃から出版時系列に読み続けている作家。
世間の評価(数多くの受賞、映画化、ドラマ化)にかかわらず、常に期待を裏切らない。

30年をこえる自叙伝、「流転の海」の連作は5作を数えまだ終わらない。
大作が多くなってきた感のある近年、私の読んだ中の最新作が本書。

心から温かい気持ちになれる人間の美しいところをあますところなく、また、外連味なく書いている力量は流石の域を超えている。

人間の幸せは真摯に生きる人に必ずやってくる。
そして、その小さなきっかけや兆候に気づき、リスクをとらなければならない時を逃してはならない。

その積み重ねがまた次の幸せを連れてくる。
これは小説、作り話というか、本当に誰にでも可能性はあるのだと思えるか。

その気持ち次第で本当の人生も変わってくると信じられる。
これは偶然ではなく手繰り寄せた必然。
奇跡ではなく人生のご褒美だと思う。

人生に疲れたときに是非読んで欲しい小説。


【文庫本背表紙説明】
上巻:東京の下町に暮らす主婦・志乃子は50歳。近所の喫茶店で、年代ものの文机と茶碗と手文庫を貰い受ける。やがてそこから予期せぬ出会いと新たな人生の喜びが…。生の希望と、救いと発見にみちた悠々たる人間讃歌。
下巻:志乃子が貰い受けた手文庫には、敗戦後に命懸けで38度線を終えて帰国した、ある家族の手記が入っていた――。数奇な運命が連環し、ひたむきに生きる人々の、幸福と幸運の連鎖から生まれる、奇跡のような物語。

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2019年11月4日月曜日

【本の世界】 面白い! ドラマ原作になるのも納得  海堂尊 「新装版 ブラックペアン1988」


「新装版 ブラックペアン1988」 海堂尊 講談社文庫を読んだ。


著者は千葉大学医学部卒業、現在も現在も国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構放射線医学総合研究所・放射線医学総合研究所病院勤務の現役医師。

一部分野におけるBLOG掲載の意見から訴訟にいたっている。
私見だがむしろホンモノとしての信憑性、迫力に箔がつき作家としてはプラスに働いているとみる。

作品の多くはドラマ・映画の原作として知る人が多いと思うが、私個人は観ていない。
2005 「チーム・バチスタの栄光(原題:崩壊)」で第4回「このミステリーがすごい!」大賞受賞しデビュー。
その後、本作で第21回山本周五郎賞候補、他でも吉川英治文学新人賞候補と惜しい来歴ではあるが肝心の本は・・・。

すごく面白かった。
迫真の知識と早いテンポ、少し、「そんなアホな・・・」と思いつつどんでん返しに気持ちよく包まれてゆき、細かいことは忘れて読める。
医学小説、青春小説、人間小説、様々な味を楽しめる一冊です。

別の作も読みたく、早速買ってしまいました。

【文庫本背表紙説明】
1988年、世はバブル景気の頂点。
「神の手」をもつ佐伯教授が君臨する東城大学外科教室に、帝華大の「ビッグマウス」高階講師が、手術の新兵器「スナイプ」を手みやげに送り込まれてきた。
高階と真っ向から対立する「オペ室の悪魔」渡海。
研修医の世良は、大学病院の激震に翻弄され・・・。
『チーム・バチスタの栄光』につながる海堂ミステリーの原点!

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2019年10月19日土曜日

【本の世界】 切ないが勇気をもらえる  北村薫 「ひとがた流し」





「ひとがた流し」 北村薫 新潮文庫を読んだ。


柔らかい、コワくないミステリーを書かせたら当代随一の作家。
時と人シリーズと呼ばれる時間軸のミステリー「スキップ」「ターン」「リセット」はドラマでも人気がある。
2009年、「鷺と雪」で第141回直木賞受賞。

その一方で、人間の致し方ない現実と生きて行く上でどうしようもない業を描く小説も多数あり。
切なく、悲しい結末であってもなぜか小さな温かさが残り、勇気をもらえる。

本書は離婚したキャリアウーマンと娘の日常と愛情を描いた「月の砂漠をさばさばと」の後継小説にあたり、朝日新聞に掲載された連作。

3人の幼なじみの女性が主役。
その母娘は娘が成長し受験をへて家を出る。
再婚した女性は連れ子である娘が父と血縁がないことを知り思い悩む。
そしてニュースキャスターの女性は未婚のまま母を看とり、仕事に生きる。
自身の人生の終焉で思わぬ伴侶をえることに・・・。

その女性の想い出にある紙をひとの形にちぎって川に流す行事が本の題名。
文庫本の表紙絵が素晴らしい。

作家を知る上で、著名な3部作の前に是非味わって欲しい秀作です。


ひとがた流しが自分の田舎の昔の行事のように懐かしく思えてきます。


【文庫本背表紙説明】
十代の頃から、大切な時間を共有してきた女友達、千波、牧子、美々。人生の苛酷な試練のなかで、千波は思う。
〈人が生きていく時、力になるのは自分が生きていることを切実に願う誰かが、いるかどうか〉なのだと。
幼い頃、人の形に作った紙に願い事を書いて、母と共に川に流した……流れゆく人生の時間のなかで祈り願う想いが重なりあう――人と人の絆に深く心揺さぶられる長編小説。



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2019年10月14日月曜日

【本の世界】 最後まで読んでも結局難解・・・  道尾秀介 「向日葵の咲かない夏」

最後まで読んでも結局難解・・・  道尾秀介 「向日葵の咲かない夏」

「向日葵の咲かない夏」 道尾秀介 新潮文庫を読んだ。


2011年「月と蟹」で第144回直木賞受賞する道尾秀介の大ベストセラー。
ブックオフで彼の名前で探すと必ずある文庫本。
すでに、5回連続でノミネートされており、本作も100万部を超えるベストセラーであったので満を持しての感があった。

この人の小説は一言でいうと難解である。
しかし、その難解さがページをめくることを面倒にするものではなく、むしろ、数々の裏切りにどきどきハラハラ、成るほど~と唸ってします。

でも、最後に納得感や満足感があるかというと、個人的には全くなく。
しかし、また手にとりたくなる。

小説家として「売れる」才能、売れる要素、売れる技術をもっている作家だと思う。

好みだろうが、村上春樹にある納得感があるほうが偉大なのか、ない今のままが独自の世界観があり他の追随を許さないのか。

もう何冊か読みながら考えてみたい。

【文庫本背表紙説明】
夏休みを迎える終業式の日。先生に頼まれ、欠席した級友の家を訪れた。
きい、きい。妙な音が聞こえる。S君は首を吊って死んでいた。
だがその衝撃もつかの間、彼の死体は忽然と消えてしまう。一週間後、S君はあるものに姿を変えて現れた。
「僕は殺されたんだ」と訴えながら。
僕は妹のミカと、彼の無念を晴らすため、事件を追いはじめた。あなたの目の前に広がる、もう一つの夏休み。

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